世界の火山活動


●はじめに


今回の世界の地震活動の活発化は、2007年4月からの世界中(主として環太平洋火山帯)の火山噴火の活発化が始まりだった。

読売新聞で7/6に報道され、広く世間に知れることになった。
ユーラシア大陸最大の活火山であるカムチャッカ半島のクルチェフスコイ火山から噴出した大量の火山灰が、長さ約2200kmの帯状の雲となって、オホーツク海からアリューシャン列島にかけての上空約9800mを漂っていると発表した。
カムチャッカからアラスカ上空の航空機運行規制も行われた。
6月28日、北太平洋地域ではこの10年間なかった規模の爆発的噴火がこの火山で始まった。

火山噴火は地震活動と密接に関係しているだけでなく、地球環境にも大きく影響を及ぼす。火山の噴火が起こると、大気中に火山灰・塩酸・二酸化硫黄などが排出されます。

固体や液体成分は雨や雪によって比較的短い時間で大気中から除去されますが、気体成分の二酸化硫黄は大気中の水酸基と化学反応を起こして硫酸エアロソルを作り、下部成層圏に長い時間留まります。

硫酸エアロソルは太陽入射を反射・吸収して太陽入射を減少させる日傘効果と、地球の赤外放射を吸収する温室効果によって気候に大きな影響を及ぼします。

1991年6月15日、フィリッピン・ルソン島のピナツボ火山は20世紀最大の噴火を起こし、成層圏中層から下層に多量の硫酸エアロソルが形成されました。噴火規模は、1883年のクラカタウの大噴火に匹敵するものでした。噴火後6ヶ月で硫酸エアロソルは地球全体を覆う勢いでした。

ここでは、2007年春以降、著しい火山活動を続ける代表的火山活動を現在の世界の火山活動と合わせて報告していきます。