震源探索器とマップの見方

地震電磁気
現象
●地震や火山活動などの地殻活動に先行する電磁気現象の観測例が世界各地から多数報告されています。
これを地震電磁気現象と呼びます。;右図参照
例えば,地電位差観測,地球磁場観測,VLF帯局電波等の伝搬状態の観測データ等が挙げられます。

●地震が発生する前に、地盤にに細かな亀裂が生じ、その過程で電磁波が生じることが指摘されています。
電磁波が出るという事は、そこに電気が流れ、磁気が発生します。
地震前兆によって地球より少し強い磁気が発生します。天然の電磁石のような物が出来ていると考えてください。
この天然の微小な磁界を何とか観測できないかと考えられたのが
もぐりんやユーコンです。
もぐりんはレモン愛知さんが開発し、ユーコンは「新潟の空」というサイトの管理人であるNORAさんが開発しました。
レモン愛知さんは、本サイト:空の掲示板で、ほぼ毎日、
衛星画像解析で前兆雲の観察解析も提供されています。
シート磁石と地震前兆によってできる電磁石は磁石同士ですから、吸引したり反発したりする力が働きます。それに反応して、シート磁石が移動します。
震源探索器とは 二つのタイプの震源探索器があります。

潜行方式震源探索器;通称もぐりん;下図参照
オイルの中にシート磁石と浮きと重りで構成された駒がオイルの中で動きます。
水平方向と垂直方向に移動します。大きな震源がある場合には、垂直方向に動くことが特徴です。

★潜行方式震源探索器;通称もぐべい;
オイル中にシート磁石を配置するという発想で独自に開発されたデバイスにもぐべい
「長兵衛さん(神奈川県東部観測点)開発」があります。

●遊動式コンパス;通称ユーコン;下図参照
発砲スチロールの上に固定したシート磁石を容器の液体の上に浮かべ、水平方向に移動します。

写真
もぐりん
ユーコン
測定原理 ●もぐりん/ユーコン共通
磁力によりシート磁石が移動し、容器の壁面にぶつかる場合を漂着といいます。漂着した角度を測り、その角度を正方位といい、180度反対方位を逆方位といいます。
もし、壁面に着かずに、真ん中から僅かに移動した場合を停滞あるいは不漂着といいます。

●もぐりん単独
強い震源がある場合には、地震前兆によって生じる磁界が強いので、下や斜め下から大きな磁力が働きます。そうすると、もぐりんのシート磁石はその磁力によって、シート磁石がオイル中に沈みこみます。
2009年8月の駿河湾地震の時には、愛知西部観測点で、地震発生一週間前に、もぐりんのコマが底まで沈みました。
この沈み込み程度も、もぐりんの場合には観察します。

マップの
見方

★震源探索マップとは全国で観測されている結果を地図上にまとめたものです。漂着した場合には、観測点から、観測された方位に青線あるいは黒線をひきます。これを方位線といいます。

不漂着になった場合には、観測点に半径約200km相当の円マークを入れます。

震源探索器不漂着観測点影響範囲
震源探索器停止観測点影響範囲


★方位線を日本地図に引き終わると、方位線が交わるあるいは集まる地域で、不漂着地域や停止地域以外に震源がある可能性がある地域に黄色マークをいれます。
日本は地震国ですので、小さい無感地震を含めると、日に100回以上地震が発生していますので、重要と思われる地域のみに絞ります。黄色のマークのうち、特に震源がある可能性が高い地域に黄色の赤マークを入れます。

方位線収束地域
地震規模は不明だが、震源がある可能性がある地域

以上のように、震源がある可能性がある地域は、オレンジの円マーク範囲内;赤の円マーク範囲内;黄色円マーク範囲内の三種類となります。

さらに、もぐりんが、大きな規模の震源から出る強力な磁界を感知して、溶液中にもぐり、不漂着になった場合には、赤の太線で方位線を引きます。

マップの
見方

地震の規模が大きくなると、広い範囲で電磁波異常が生じます。震源が点ではなく、面で現されるわけです。

特に、M6以上の地震ですと、その半径は300km以上になる場合もあります。そのとき、震源探索器を観察をすると、震源から離れた地域からは、複数の平行線例えば、60度が3−4箇所の観測点で観測されます。その平行線の範囲内あるいは延長に大きな震源がある可能性があります。

そのため、平行線があるか否かを最後に検討し、ある場合には、その方位線に同じ色のマークをつけています。
磁石
落下装置
異変
観測点
明らかに磁石落下装置が異変を示した観測点マーク